そのことに気付いてしまったとき、

休まず歩いてきた彼の足は、とまってしまいました。

彼は機械です。目的がなくては動けません。



一体じぶんのしてきたことはなんだったのだろう。

彼は嘆きました。

そうして、これが「カナシイ」という「気持ち」だということを知りました。





彼はわんわんと泣き叫びました。

泣いても泣いても、目からはなにもこぼれません。



それでもずっと、長い間、彼はまだまだ目の前につづいている、ゴミの山の前で、

ひたすら泣きつづけました。





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